こんにちは、はじめまして。舎内デザイナーのDです。 私の第一回目の記事は
初めてキーボードを作ってテンション上がったぁ
という話です。
私は舎に参加した時、自作キーボードに関してまったくの素人でした。電子工作をしたこともなく、デザインはパソコンを使いますがイラストはアナログの方が多いようなタイプです。
ですがせっかく自作キーボード専門店にいるのだし、何か作ってみたいと思いずっとあれこれ考えていました。商品のキットやキーキャップなどを日々どれかを作るぞ!と念頭に置いて眺めていたのですが、しばらくしてイメージが固まったので、早速買って作ることにしました。
選んだのはこちら、DZ60という一体型の60%キーボードです。
はんだ付けはスイッチだけという初心者にも敷居の低いモノ。
このDZ60は他の商品のようにアクリルのプレートや基板などがセットになっているキットではないため、ケースやプレートを別々に選んで組み合わせる必要があります。
現時点(2020年3月)では唯一、木製のケースが選べるのが弊社の他のキットと違うところ。というわけで木製のケースを選びました。 木製も種類がウオールナットとローズウッドがありますが、一番渋い色味のウオールナットをチョイス。
木製のケース
次はスイッチをささえる為のプレートです。アルミの銀色のものと真鍮製のものがあるのですが、スチームパンクっぽくしたかったので、迷わず真鍮プレートにしました。
真鍮のプレート
さて、今回のキーボードのイメージコンセプトは、「スチームパンク風タイプライター」
ゆえに木製や真鍮のパーツを選んだのですが、スイッチもタイプライター風にふさわしいもの、カチャカチャ音のするクリッキーというタイプを選ぶことにします。
このクリッキータイプも何種類かあるのですが、選んだのはCherryの青軸というもの。 決め手はちょっと重い押し心地ではあるものの、押したときの音が一番タイプライターっぽいなと思ったのでこれに決めました。
クリッキータイプのスイッチ
最後にキーキャップを選びます。といいますか、まさにこのキーキャップがあったからスチームパンクタイプライター風に作ろうと思ったのですが、
そのまんま「タイプライターテイストの丸キーキャップ」です。
白と黒の2色があるのですが、この選択がいちばん悩みました。この選択でキーボードの印象がまったく変わってしまうと思いなかなか決断できなかったのです。
最終的に字が見やすそうな気がして白を選びました。
キーキャップセット
ここまで作る前のいろいろパーツを選んだところを書いてきましたが、既成キーボードにはないこの素材選びの過程がとても面白いんですね。あれこれ悩むのがイイです。 もうあとは作るだけです。
ここからは作製編
まず並べて気分を盛り上げます。
スタビライザーをつけプレートのせます。
次にスイッチをはんだ付け。
熱中していたので、途中の写真は撮り忘れました。
ついにキーキャップをはめるところまで来ました。キーマップを見ながら1つ1つ探してはめていく作業がパズルのようでもあり、完成に向けて気分が盛り上がっていきます。
木製ケースには同素材のパームレストがついていました。高さが合うので使いやすそうです。
ちょっと不器用っ子なので有識者に助けてもらいつつも、実作業は2時間もかかっていないはずです。無事に出来上がりました。
ファームウエアの書き込みや、キーマップの変更(キーの場所を変えることです)も有識者に教わりつつ無事終了。
イメージどおりのものが完成しました。
とはいえ惜しいというか仕方ない事もあります。
右下に英数/かなの切り替えを割り振ったのですが、このキーキャップセットにそんな表記はないので、 余ったAltとCtrlキーで代用しています。
実際に打ってみると、、、、
かなりタイプライターっぽくていい音ですwかなりテンションあがりました!
これをどう使うかつもりだったかといいますと、出先などでiPadにつなげてテキストを打とうと思っていました。タイプライターイメージなのでiPadを紙に見立てます。
後日、実際に外で使ってみたところの写真です。
画像はボケていますが
あるセミナーに参加し、ときどきメモを取っていたのですが、文字を打っているカチャカチャ音がまわりに響いておりました。
次はこのキーボードとパームレスト、iPadが入れられる革製の昔のタイプライターケースのようなのが欲しいと思っています。
今回セミナーに持っていくのに、ケースについてきた布の袋にいれてバックの中に入れて持ち歩いたのですが、壊れそうで気が気ではなかったのです。イメージとしては某アニメの女性代筆屋さんの持っていそうなモノです。
本当に初めて作ったのですが、選ぶところから実際に組み立て上がるまで楽しめる部分が多く、自分オリジナルの組み合わせができるので愛着もわくと思いました。
一方で、やっぱりなんの知識もない初心者が一人だけで作るのはわからないことだらけなので、周りに有識者がいない場合は、店の工作スペースで作ることをお勧めします。これは実感です。
以上、楽しそうで興味はあるけど、自分で作れるか不安な方に向けて書いてみました。
(D)
自作キーボードのお店 遊舎工房はこちらから